MUST-SEE NOW | YOSHIROTTEN『大谷石景・Transtone』@大谷グランド・センター
2026.01.09

石が記憶する時間に、光と音で触れる

HONEYEE.COMが、今見ておきたいアート・デザイン展を毎週金曜日に紹介。この「MUST-SEE NOW」を参考に、今週末の“To Doリスト”に加えてみては?

アーティスト・YOSHIROTTEN(ヨシロットン)にとって国内初となる常設作品『大谷石景・Transtone』が、栃木県宇都宮市大谷町にオープンしたアートと食の複合施設「大谷グランド・センター」での展示をスタートした。

2026年1月5日(月)にグランドオープンを迎えた同スペースでは、かつて浴場として使われていた1階が常設展示室に。YOSHIROTTENは大谷各地でフィールドワークを重ね、岩や植物、光や水といった自然の断片を採取。それらを起点に制作したデジタルドローイングが、映像と音へと姿を変え、剥き出しの大谷石やタイル、コンクリートに囲まれた空間へと投影される。

展示室へ向かう屋外には、土地に残されていた大谷石の塊にネオンを組み合わせた『Transtone』が来場者を迎える。石の表面に点在する"ミソ"と呼ばれる斑点に呼応するように配された光は、太古から続く時間の層に、静かなシグナルを灯すかのようだ。

空間に流れる音楽には、大谷周辺で収録されたフィールドレコーディングを使用。視覚だけでなく、音や気配までもが重なり合い、空間そのものに“浸かる”ような体験へと誘う。

さらに館内には、この土地の魅力を食から伝えるレストランもオープン。栃木出身の料理人・相場正一郎と、パティシエ・江森宏之が初のタッグを組み、作品鑑賞とともに大谷の風土を味わう一皿を提供する。

大谷石と建築が宿してきた時間に、YOSHIROTTENの感覚が静かに重なり合う場所。ここでしか立ち会えない“土地との対話”を、ぜひ体感してほしい。

<Information>
YOSHIROTTEN『大谷石景・Transtone』
会場:大谷グランド・センター 栃木県宇都宮市大谷町1396-29